統合失調症で障害基礎年金2級(事後重症)が支給決定した遠方の
方の実績です。(岐阜・名古屋・全国の裁定請求の実績)
その方(男性)は、大学で卒業研究の取り組みと就職活動をしておられました。
研究室の同僚との関係が悪くなり、引きこもりとなり、大学も中退となりました。
幻聴のような症状もあり、親に精神科に連れていかれ、鬱病と診断されました。
しかし、本人は自分が病気と認めたくなく、その後通院はしませんでした。
自室にひきこもりとなり、全身毛むくじゃらの化け物が自室に現れる幻覚を見たり、
自分が常に監視されているといった妄想にとりつかれたり、希死念慮も表れました。
そのため、すぐ診察してくれる精神科を探し、受診し、統合失調症と診断
されました。
スパイが潜伏している可能性を恐れ、外出せざるをえないときは、常にマスクをし、
パソコンのメールも盗聴されていることを恐れ、通信データの解析をしていました。
2013年6月13日、エドワード・スノーデン氏による盗聴暴露のニュースが
流れ、盗聴に対する警戒心は増し、コンピュータ関係の技術書を読み漁るように
なりました。
最初、遠方であったため、ご本人より電話でご相談がありました。
非常に聡明な方でした。
具合が悪くなり始めたときから、現在までパソコンで日記をつけていました。
幻覚を見た日、処方された薬の効果、副作用など細かく日付のはいった記録があり、
それらを見せていただき、病歴をまとめました。
初診日は、親に連れていかれ、1日のみ受診した精神科になります。
その病院に電話すると、当時の主治医は亡くなられ、1日のみの受診で、カルテを
探すのに時間がかかりそうであり、できれば勘弁してほしい口ぶりでした。
障害年金は、原則初診証明が必要になるため、是非お願いします、と頭を下げ、
証明していただきました。
症状をヒアリングし、現在通院中の病院に、症状をまとめた資料をお渡しし、
診断書作成依頼をしました。
ほぼ実態にあった診断書を作成していただけました。
昨年9月1日施行された「国民年金・厚生年金保険 精神の障害に係る等級判定
ガイドライン」で示された障害等級の目安に照らしてみると、2級相当であり、
傷病名:統合失調症で障害年金裁定請求手続きをしました。
先日、お電話があり、傷病名:統合失調症で障害基礎年金2級の年金証書が届いた
と喜びの連絡がありました。
「ありがとうございます。お力添えがなければ私一人では途方にくれていたと
思います。」とのメールをいただきました。
前述のガイドラインはあくまでも目安にすぎません。他の要素が加味され不支給と
なることもありえます。
本人の日記より、病歴就労状況等申立書を作成する際、幻聴、幻覚の内容、その
日付、克明な薬の副作用の症状、その日付を細かく記載でき、医学的な参考資料に
なるのではないかと思えるほどとなりました。
その申立書の迫力は行政にも伝わり、2級受給を確実なものにしたと思います。
その方は、ITの知識は豊富で私へのメールの添付ファイルの暗号化についても
抜かりなく対応され、私も勉強になりました。
今後健康を回復し、ITに関する優秀な頭脳を生かせる企業で活躍されることを
待ち望んでいます。
統合失調症で障害基礎年金1級(遡及)が支給決定した岐阜、名古屋周辺域の
方の実績です。(岐阜・名古屋・全国の裁定請求の実績)
その方(女性)は、専業主婦でお子さんもいらっしゃいました。
子育てのストレスから、さまざまな妄想、幻聴、徘徊をするようになりました。
ご主人が浮気している妄想があり、学生時代のボーイフレンドの「結婚したい」
という幻聴が聞こえ、離婚届の準備をされました。
家具やご主人の衣類を窓から投げ捨てたりしたため、ご主人が入院させることに
しました。
入院中は、ノートに日記を書いておられ、幻聴、妄想について書いていました。
その後も、軽快、退院、悪化、入院を繰り返していました。
また、本人は病気ではないと思い込み、服薬を嫌がり、ご主人が薬を飲ませる
のも苦労していました。
最初、ご主人からお電話があり、ご主人の自宅近所のファミレスで相談を受け
ました。とにかく、幻聴、妄想が多いということでしたが、具体例はあまり
得られませんでした。
何度もねばると、奥様は10冊程日記を書いていることがわかり、何とか貸して
ほしいと頭を下げ、大事な日記を預かるからには、一字一句逃さず、何が何でも
障害年金取得に役立てるつもりでした。
お借りした10冊程の日記を一晩中に読み上げ、重要な証拠を多数得ることが
できました。
そこには、学生時代のボーイフレンドの「結婚したい」という声を聞いたことや
お化けを見て怖かったことなどが日付入りで記されていました。
ご主人からのヒアリングと日記に記された幻聴、幻覚、妄想の内容を基に、
初診日から1年半後の障害認定日頃と現在の症状をまとめ、医師に診断書を
書いていただく準備ができました。
障害認定日頃に通院していた病院は、私が診断書作成依頼をしてきました。
結果、当時の症状に見合う診断書ができあがりました。
次に、現在通院している病院に、診断書作成依頼をするのは本人とご主人です。
ご主人には、症状をまとめた資料を渡しました。
奥様は医師の前では、「家事は問題なくできている」と事実と異なることを言う
とのことでした。
それまでの通院でも、ご主人が医師に本当のことを言うと、ご主人に
「私は病気じゃない」と怒ったそうです。
そのため、医師に実態が伝わるか私もご主人も非常に心配でした。
しかしそれも杞憂であり、医師は私が作成した資料をしっかり参考にされており、
実態にあった診断書ができあがってきました。
昨年9月1日施行された「国民年金・厚生年金保険 精神の障害に係る等級判定
ガイドライン」で示された障害等級の目安に照らしてみると、
障害認定日:1級又は2級相当(2級に近い)、現在:2級相当でした。
病歴就労状況等申立書にも、日記に書かれた幻聴、幻覚、妄想の記録を余すこと
なく、原文のまま記載し、傷病名:統合失調症で障害年金裁定請求(遡及請求)
手続きをしました。
先日、ご主人から、傷病名:統合失調症で障害基礎年金1級(遡及)の年金証書が
届いたと驚きの連絡がありました。
子の加算もあり、5年分の遡及もあり、相当額の初回入金がありました。
ご主人も私も2級が間違いなくとれればいいというのが正直な気持ちで、1級は
頭にありませんでした。
実際、前記ガイドラインの目安では、2級に近い診断書でした。
しかし、結果は1級の5年遡及が認められ、最高の結果となりました。
日記に記載された幻聴、幻覚、妄想の内容は非常に生生しく、原文をそのまま引用
することで、行政に訴える力は大きかったはずです。
ご主人が最初は躊躇されていた日記をお借りできたことが、1級遡及受給に
つながったのは間違いありません。
10冊程の日記には、合間に幻聴、妄想について書かれていたものの、大半は
お子さんにしてあげたい夢・希望が書かれており、お子さんへの愛情に満ち
あふれ、微笑ましいものでした。
ご主人は、奥様が子育てのストレスを抱えていたと仰っていました。
お子さんにしてあげたい高い理想と現実とのギャップがストレスを生み、精神を
病んだような気がします。
今後、お子さんにいっぱいの愛情を注いであげられるように回復されることを
願ってやみません。