うつ病:初診受診病院のカルテがない方の事例
1.病歴
その方(女性)は18年程前、人間関係のトラブルから家に閉じこもるようになりました。 病院に通院しますが、吐き気、倦怠感、不安が続きました。 家の中でも誰かが一緒の部屋にいないといられなく、母親が常に部屋につきっきりだったそうです。 風呂も自分で入れず、母親に入れてもらっていました。 病院を転々とし、仕事ができるまでに一旦回復しましたが、1年程前から精神状態が再度悪化、勤務先を退職し、寝たきりにまで悪化しました。 寝ていても、穴に落ちそうになる不安感があるとのことでした。 外出は殆どできず、通院も殆ど家族に代理受診してもらい、薬を処方してもらっていました。
2.無料相談~裁定請求~障害基礎年金2級受給決定
遠方にお住いの方で、インターネットで問い合わせの相談がありました。 18年程前の初診病院はわかっているが、問い合わせたところ、カルテが既に無いとのことで、障害年金に詳しい社労士に依頼するしかないと考えたようでした。 電話を使って、詳しい話を聞きたいとメールしましたが、ほぼ寝たきりで電話もできないことが多いようでしたが、体調のいい時間に何とか会話しました。 18年程前の初診病院に問い合わせしましたが、カルテがなく、2番目の病院もカルテがなく、14年前に行った、3番目の病院に問い合わせしたところ、カルテが残っており、受診状況等証明書を作成していただきました。 そこには、18年程前の発病、初診病院のことが記載されておりましたが、年の情報のみで、月日までは記載はありませんでした。 18年程前の1年間は、保険料納付要件は、1年間1月から12月ののいずれでも保険料納付要件を満たすため、月日の特定は不要でした。 そのため、その3番目の病院の受診状況等証明書に記載された、初診病院の受診年のみで、初診証明は有効となりました。 現在通院中の医療機関に、現在の状態についての診断書作成を依頼し、傷病名:うつ病で、障害基礎年金の事後重症請求をしました。 その結果無事、障害基礎年金2級(事後重症)が支給決定しました。 外出が殆どできず、書類作成も難しかったため、社労士に動いてもらい、受給できてよかったと、お喜びいただけました。